プチアグリはインテリア
掲載日:2011.04.10
最近、「豆苗」という野菜が売られています。四角い透明な袋に、小さな葉がついた細い茎がぎっしり。根元は茶色いお豆がついたままで、きれいな白い根がからみあっています。
元々は畑のエンドウ豆の若芽だけを摘んで青菜として食べていたのが「豆苗」だそうですが、最近売っている「豆苗」は工場で水栽培されたものです。
炒めてもスープにいれても、手軽で彩りがきれいで、お豆の香がはじける食感が独得で。しかも、新芽はお豆の時よりもビタミンが増えているらしい。青物の乏しかった冬の間は特に有り難いものでした。
もうひとつ嬉しいのは、青菜部分を使って残った根の部分の水栽培です。
ざっくり茎を切ってマット状になった根とお豆のからんだものを浅い容器に入れて水を入れます。数日で切り取った茎の脇から小さな芽が出てきて、ぐんぐん成長します。気がつけば、袋に入っていた時くらいの大きさに。
小さな芽や葉の可愛らしい形や、日々どんどん育つ健気さにすっかり夢中になって、毎朝、水を替えるのも苦にならないほどです。
うっかり水を忘れて、しおれていたりすると胸がどきどきします。
捨てるはずの野菜の残りがまるまる再生、という家計的な喜びだけでなく、何かを可愛がって育てている充実感も味わえるなんて。
すでにはまってしまっている方も多いとは思いますが、さらに楽しむための提案をひとつ。
キッチンですぐ調達できて大きさが合う容器、という理由で、透明なイチゴパックに入れられがちな「2期目の豆苗」なのですが、可愛い緑が育った姿を想像して、おしゃれな容器で育てるのはどうでしょうか?数日で小さな観葉植物が登場しますよ。
白い陶器やガラスの浅い鉢や、金属のパイ型とか。多少大きさが合わなくても、根はしっかりからんでいるので崩れることはないようです。空気や水がとおるので、ぎゅうぎゅう詰めよりは育ちがいいような気もしています。
水は入れすぎずに、お豆の下くらいの深さがいいみたい。
日のあたる窓辺に置くのも素敵ですが、透明な容器の場合、水温が上がり過ぎることがあるので、気をつけてあげて下さい。