「魚焼き」でローストビーフ

掲載日:2013.05.25

たいていの家にあるのに、全然使われていないことがある設備機器が「魚焼きグリル」。キッチンのコンロの下に当然のようについているあれです。使うと洗うのが面倒だし〜魚食べないし〜、と使われなかったり、ぎとぎとで放置されたり。実は、とても「使えるヤツ」なのですが。

魚離れ(それの是非は別として)の昨今、「魚」とつくその名前がよくなかったのでしょう。「何でもグリル」と改名すべきですね。機能的にはオーブンに劣らず、300度近い温度や遠赤外線で均一に加熱できる優れた性能があります。オーブンより予熱時間が短く、温度調整も簡単なので手軽です。

性能的には当然ですが、魚だけでなく、肉も野菜も上手に焼けます。焦げ目もきれいにつきます。厚い肉を網焼きすると脂が落ちてかりっと焼けます。薄切り肉なら、アルミホイルの皿を網にのせて焼くと、始末も楽です。

あっけなく完成するローストビーフをご紹介しましょう。

400gくらいの牛モモ肉の固まりを買います。大きすぎ
ると入りません。私は、「魚焼き」の天井につかえない
くらいの、少し平たい感じのを選びます。

①肉に塩コショウ。
②予熱した「魚焼き」へ。強火で表7分、裏5分。
③取り出してアルミホイルで全体を包む。
 コンロの近くで20分くらい休ませる。
④肉の繊維に直角に薄く切り、ソースを添えて完成。

焼き野菜も美味しいです。アルミ皿のお肉のまわりに、野菜をびっしり置いて、付け合わせを一緒に作ってしまうのもらくちん。
焼けた肉汁や脂が香ばしく野菜にからみます。タマネギ、セロリ、トマトやきのこ、オクラ、長いも、アスパラも。白菜や青梗菜などの青物も、しゃきっとして意外な味わいです。

ちょっとだけ塩コショウしたり、味噌などをちょんちょんとつけておくと材料から出る水分で、焼いている間に味がほどよく回ります。

我が家では、パンをトーストするのも、もっぱら「魚焼き」グリルです。すぐ焼けて(時々、焦がしてしまいますが)香ばしくて、ぱりっとして。「魚臭くならない?」と聞かれますが、不思議なことに、なりません。焼いている時には、内部の水蒸気を出しながら収縮するので、臭いは食材に入らないのだそうです。

取りあえず、ついている機器は活用しなくては損。うまく使えば、炊飯器やコンロに加えて、同時調理のチャンネルが増えるので、食事の支度をスピードアップできるかも。