クマの糞?
掲載日:2019.07.26
我が家の敷地のはずれの方から、夫が戻ってきました。妙な表情で「ちょっと来て」と言われて、草ぼうぼうの一角に。木の下に開けた狭い場所、そこに動物の糞がありました。
黒っぽい色で5センチくらいの棒状のものが3本。大豆くらいの大きさの白っぽい丸いものが混じっています。ウサギのころころと丸い糞とも、鹿のふん♪〜とも、まるで違う!
我が家の近所で、ヒグマが目撃されたのはつい最近のこと。うわ、熊か!まだその辺に潜んでいるような気がして、思わずあたりを見回します。
草や木の枝が折れたり、倒れたりしているところはありません。
糞のヌシは、今、私たちが来た細い通路を通った?早く家に戻りたいが、まだ近くにいるかも〜!腰が半抜け。
熊なのでしょうか?夫が撮った写真を見ながら、ネットで調べますが、素人にはよくわからない。熊は消化能力が弱くて、糞はゆる〜く広がった形になるらしいので、形状的には違うようです。
野外の動物に詳しい知り合いの「多分、キタキツネだよ」というメールで少し安心しましたが。そういえばキタキツネが近所を歩くのを見たことがありますし、冬の雪の上には足跡がついています。うんちもしてるかも。
キツネが媒介する寄生虫エキノコックスは、敷地内だからといって油断できません。庭遊びをしたら手を洗い、家庭菜園の野菜もよく洗い、必要以上に生で食べないようにしよう、と再確認。
まとめたゴミは無防備に放置しないようにしよう、コンポストも気をつけよう、と気になり始めます(!^^)そして、それらはクマ対策にもなるのだな、と思います。
私の愛読書「クマにあったらどうするか」のクマ猟師姉崎氏によると、クマは深い山中や遠くの高い山に生きているのではなく、意外に人間に近い里山的な山の中で生きているのだそうです。
クマの本来の食べ物であるドングリや山ぶどうなどの果実ができる森は、高い山や日が射さないような密林ではなく、そこは人も暮らしやすい土地だからなのです。
クマは私たちが思うより近くで暮らしていて、しかし注意深く姿を見せないように、気を使って遠慮がちに生きていると?お互い事故をなるべく起こさないために、少しは私も気を使いましょう。
☆『クマにあったらどうするか』株式会社筑摩書房 2014年
語り手・姉崎 等/聞き書き・片山龍峯