家つき菌の室内環境

掲載日:2020.03.10

家では、手作りヨーグルトを毎朝食べています。20年(我ながらびっくり)続いた理由は美味しいからだけでなく、「簡単」「ほぼ失敗なし」「何かと楽ちん」だから。買う物は牛乳だけ、
市販ヨーグルトのように容器ゴミも出ません。

特別な道具は不要なのと、出来たものが次の種になるところも、シンプルです。種ヨーグルトが失われる事故に備えて、小さな容器に予備の種を確保してあります。これは、マヨネーズに混ぜたり、トマトスープにのせたり、お料理に使いながら更新されていきます。便利です。

私は一度に2日分、丼1杯を作っています。1日目に半分食べます。2日目は少し残して、新しく牛乳を足し、かき混ぜて放置しておきます。室温で発酵して、次の朝には出来上がっています。なめらかに光る白い表面は毎度、感動です。

季節が変わったり、置く場所を変えたりすると、ちょっと調子が崩れることもあります。でも、続けていると再び元気になってくれるところが健気です。発酵菌が、生き物なことが感じられます。

発酵してもらう場所は、廊下の窓際にある木のカウンターの上の直射日光があたらない部分にしています。ほこりよけに、通気性があっていいかと、お寿司の巻きすをのせた丼。廊下のインテリアとしては不思議かも。

古来、日本酒や味噌醤油の醸造蔵の内部には「蔵つき酵母」がヌシとなって住みつき、空気中を浮遊していたそうです。そして雑菌から室内環境を守り、発酵を進行させていたのだそう。

我が家の廊下には、「家つきヨーグルト菌」は宿ったのでしょうか?雑菌からヨーグルトを守り、願わくば家族も悪い菌から守ってくれますように。木の壁や床は、空気や湿度を柔らかく安定させ、ヨーグルト菌にも住みやすいと思うのですが。