素敵なおまけ

掲載日:2010.09.11

我が家の近所に、今は使われていない市の施設があります。先日から工事の囲いがめぐらされ、車が出入しています。土地の売却に向けて建物の解体工事が始まったようです。

ふと気がついてのぞいてみると、やっぱり!いつも眺めていた、お気に入りの大きな木も伐採されていました。
木が腐って危険とか、境界に食い込んでいるなどの理由があったのしれませんけれど、ショックです。

春先には白い花が咲き初夏には小さな実がなる大きな木で、そこの建物は空家ですが我が家も含めて廻りの建物同士にはほどよい目隠しになっていたのに。

土地の売買の際、建物だけでなく樹木までも全部取り払ってしまうことが多いようですが、もったいないことです。新たに植えても、大きな木に育つには何十年もかかるのですから。

よく通る道沿いのお庭のことを思い出しました。
以前そこは生け垣に囲まれて、大きな梅の木やバラや様々の花々がいつも咲いている素敵な場所でした。しかし、ある日古い家は解体されて、木は伐られ、ブルドーザーで草一本なく整地され、「売地」の看板が立ちました。

ほどなく新しい素敵なお家が建ちました。が、なかなかお庭は完成しないのです。少し花苗を植えただけで、何年も乾いた地面が所在なげに露出しています。
以前のお庭に比べると2割ほどの出来高?でしょうか。
何事もゼロから立ち上げるのは大変なのです。

建物の位置は以前の古い家とそれほど変わりません。もし、新住人があのお庭を見ていたら?大喜びで引き継いだ可能性はあります。
見たところ、好みはそう違わないのです。お金とエネルギーの節約になったことでしょう。通行する他人も嬉しいです。

高額のお金が動く土地の売買は、間違いのないように、全てまっさらがベストということなのでしょうが、お庭や樹木については一部でも「素敵なおまけ」を受け取れるかもしれません。

土地を探している時「更地にしてからご案内します」という物件があったら、その前に一度のぞいてみてもよいかも。