それは水に流さない

掲載日:2013.06.27

少し前の新聞で「流せるトイレ用お掃除シート」が詰まる苦情が出ているという記事を読みました。きれいなパックから、しっとりとした白い厚手シートを引っ張り出し、トイレの床や便器を拭いて、最後に便器の中をくるっとこすって流す。簡単、手早く、きれいにトイレ掃除が終了する便利なモノ。

個人的には、ほんとに詰まらないのかなあ?といまいち信用できない気がして、使ってはいませんでした。(値段が高い、という理由もありますが!^^)。なので「やっぱり!」。

便器や配管に詰まったり、固まったりする苦情が発生していたようなのです。従来の便器や配管にとっては、想定外ですから。

消費者庁は自主改善を求め、各メーカーはトイレットペーパーの規格に合わせたり、「流せる」表示を除くなど対応中だそう。

技術的には、ほぐれやすく改善できるのでしょう。でも改めて考えてみると、問題はそういうことだけだったのでしょうか?

流したモノは便器から排水管を通って、地中の公共の下水道本管へ。最終的には、下水道処理場へと流れてゆき、そこで何段階にも処理された水は、川や海に流されます。

どんどん増える要求に見合う下水道を建設し、維持し、下水処理を行うためのエネルギー、川や海など自然への負荷。そしてまず、それを流す水道水を作るためにも、エネルギーが費やされています。おまけにシートの材質は森林の産物。もったいないかも。

私たちが生きていく時どうしても、エネルギー消費や自然への負荷は発生してしまいますが、必要以上に求めてはいけません。

お尻をふいたペーパーは、申し訳ないが、流させて下さい。でも、日常的に(もちろん、それが必要な非常時もあります)お掃除シートまで流すのは、やり過ぎかも。少なくとも、「流す」必要はなかったはずです。

気持ちがいいからって、何でも流してはいけないね、と思ったことでした。