ハイドンがお好き

掲載日:2013.07.11

晴れた初夏の休日、機嫌よく朝ご飯を食べていました。窓の外は青空と鮮やかな緑。かけたCDの明るく爽やかな音楽がよく似合います♪~

突然、窓の外のバルコニーの手すりに、スズメが飛んできました。道路に面しているので街路樹や電線から、通りすがりのカラスが止まっていくことはよくありますが、臆病なスズメの来訪は珍しいことです。

驚かさないように、目だけ動かして観察します。意外なことに、スズメは窓に向いて止まっています。スズメが来てくれることがあっても、たいていは緊急でやむをえない時で、嫌そうに「仮の止まり木」から、すぐ飛び去るのが常なのですが。

スズメは家の中の人間も恐れず、しっかりと手すりに足をふんばり、顔を上げ、口を大きく開けて「チュン!」と鳴きました。こちらを向いているので、至近距離で見ている人間は大喜びです。「可愛い~」(声には出さずに)

スズメはなおも、時々「チュン!」と鳴き続けます。これはもしや?どうも、スズメは音楽に合わせて歌っているようなのです。

一声しか出せないので、メロディは歌えないけれど、ここぞというところで適確に「チュン!」。どきどきしながら、見つめる私。

やがて、曲の第一楽章が終わるらしき予感。お願い、終わらないで、第二楽章すぐ始まってちょうだい、と祈りましたが、短い切れ目の間に、スズメはちょっとこちらを見て、飛び去っていきました。

音楽と鳥の歌はやっぱり近いのでしょう。思わず歌っちゃうくらい気に入ってくれたのですね。

我が家で流れていた音楽にスズメがやって来て、ひととき一緒に聞いた、ということに感動しました。

スズメは空を飛びながら、世界のどんな音楽を聞いているのでしょう。耳がいいなあ。