引き戸も使えるね

掲載日:2013.08.25

少し前まで、引戸って何だか古くさい、と考えている人が多かったかもしれません。

昔ながらの座敷のフスマや障子、サザエさんのおうちのようなガラガラの玄関戸など。懐かしくはあるけれど、洋風の今の我が家には似合わないな、というわけです。ところが最近「引き戸がおしゃれで新鮮」と流行中なのだそう。

理由のひとつは、戸が軽くなったことです。昔の引き戸は重くて渋かった。今も戸自体の重量はさほど変わったわけではありませんが、戸の上下を溝にはめて移動させるより、軽快な方法が開発されたのです。

ハンガーレールで戸を吊る方式や、つまづきやすい出っ張ったレールでなく小溝型のレールに戸を走らせる方法など多彩に選べるようになりました。

車イスやベビーカーにとって、引き戸が開閉しやすいということで、病院や公共施設で引き戸の採用が増え、現代的な建物の中の引き戸を見慣れたせいもあるかも。大げさで無骨だったそれらから、住宅用のコンパクトで使いやすい製品が生まれました。

開閉のためのスペースが少なくてすむので、引き戸はたいていの住宅にとって有益な方式です。出入り口だけでなく、必要な時にワンルームの一部を間仕切って、パーティションのような使い方も。広い間口を開閉できるのは、横に何枚も連続させられる引き戸ならではです。

戸棚や洋服ダンスなどの収納家具の扉も、スペースいらずでおりこうな引き戸が見直されているとか。

一部だけから全開まで。夏の風通しが欲しい時など、部屋の間仕切りを好きなように開けておけるのも、引き戸の嬉しいところです。

北国の住宅では窓サッシや玄関など外回りに、引き戸は使いにくいことが多いのですが、逆に内部は開放的なほど熱的には快適になります。新築にリフォームに、引き戸もご活用下さい。