朴葉味噌

掲載日:2017.10.25

晩秋の野道を散策中、濃い茶色の大きな木の葉を拾いました。長さが30㎝くらいもあって、厚みがしっかりしていて、立派な柄がついています。

あたりを見渡すと、すっくと立つ大木が1本。ホオノキです。

ホオノキに限りませんが、特徴的な落葉から、木を見つけられることがあります。ホオノキを見つけたら、初夏に咲く白い大きな花も見られます。高い木の花は、頭の上で咲いているので、意外と見逃しているものです。実もちょっと面白いので、ぜひ見守りたいのです。

「ホオノキの葉っぱ〜」。つまんで、一緒にいた若いお友達に見せると「ホオ??」と弱い反応。私としては「ほぉぉっ!」と喜んで欲しかったのですが。

ほら、「朴葉味噌(ほおばみそ)」の葉っぱよ。と説明を加えますが、さらに難易度が高かったらしく、混迷はいよいよ深まり。それでも、若い者同士で話し合ってくれて「ちっちゃい七輪みたいの上に、竹の皮をのせて、肉とか焼いて食べるやつじゃない?」というようなことに。近づいたが少し違うぞ。

竹の皮ではなくて、それはこの木の葉。大きいから、お皿のように使いやすいのです。お味噌に、刻んだネギやキノコを混ぜて、焼いて食べると、焦げた味噌と落ち葉の香りで、白いご飯のお供や日本酒の肴に最高よ。

持ち帰って朴葉味噌をしようと、きれいな葉を探す私。知ったかぶりをしましたが、ご馳走になったことがあるだけ。自分で作るのは初めてです(!^^)

軽く洗ってほこりを落とし、ほどよく湿らせます。味噌を日本酒で少しゆるめて朴葉にぬり、冷蔵庫にあったキノコとネギを適当にのせて、フライパンで焼きました。

湯気が上がり、味噌の端が焦げて香ばしく、森の落ち葉やキノコの野趣に富んだ香りがたちのぼります。ああ、日本酒の季節かな。