冬の陽射しのにおい
掲載日:2017.12.11
お隣から大根を2本頂きました。お隣もまた、ご近所の農家からもらったらしいです。
食べきれないので干してみようかと。漬物ではなく「切り干し大根」です。意外と簡単に出来てしまうのです。
この茶色くひからびて日向くさい香りの地味な食材が、私は子供の頃から大好き。母はいつも柔らかく煮てくれました。今も我が家には、常に買い置きがあります。安く、かさばらず、日持ちがします。
油揚げと煮たり、ニンジンと炒めてきんぴらにするのも美味しいですが、毎度の「買い物してない!野菜ない!時間ない!」時に水で戻して(3分)酢醤油やマヨネーズであえるだけのサラダ?もお世話になってます。加熱なしなのでほんのり辛みが残り、しなしな、はりはりした歯ごたえも小気味よく。野菜1品が取りあえず出来る有り難さ。
市販のものは細切が多いですが、手作りする場合は好みの食感と歯ごたえ、乾燥の具合を追求できるのが楽しいところです。
今回はまず長さ10センチくらいに切った大根を、縦に8ミリ程にスライス。太いところは、縦半分にしました。片側から切り目を入れて、針金ハンガーに掛けました。小さなガウチョパンツをたくさん干したよう。ハンガーふたつと、半端な部分は千切りにして平たいザルにひとつ。
折りたたみの洗濯物干しスタンドを、一番日当りのいい窓の前に置いて並べたら、あとはお日様におまかせです。通りすがりに、向きを変えてみたり、裏返してみたり、ちょいとつまみ食いも。
12月の太陽の光は力強くはないけれど、角度が低いので、窓辺に意外と深く射し込んできます。雪の後に晴れて、きらきらとした光が大根にあたっていたりすると嬉しい~
この季節の室内は湿度が低いので、よく乾燥します。大根の表面はまず少し柔らかく滑らかになり、薄く茶色に色づきながら、しんなりしわしわに変化していき、半分くらいに小さくなってしまいました。
干し上がったガウチョパンツは、また裂き状にちぎってふたつにします。小さめでしたが、大根2本が密閉袋(中)ひとつの量になりました。大根をたくさんお持ちの方、一度お試し下さい。減量軽量化に有効です。
干し加減でそれぞれの味わいが楽しめます。つまみ食いしたくなるくらいなので、生干し状態では水で戻さず、そのままで食べてみるのがおすすめ。人工的でないほんのりした味と、冬の太陽が作ってくれた風味が、我が家では大好評です。お茶うけや食後やお酒のつまみに、お試し下さい。カロリー低く口の中がさっぱりきれいになります。
意外と少ない干し上がった分は、まず卵焼きにしてみようと思ってます。戻すときっとまた増えるんだろうなあ。