茶粥(ちゃがゆ)
掲載日:2020.08.10
少し前にTVで見て、いいなあと思っていたのですが。さすがに食欲が落ち、料理意欲がさらに下がるこの季節、作ってみたらすっかり気に入りました。
「茶粥」です。奈良県のおばあさんたちが紹介していました。お米をほうじ茶で炊いたお粥です。
地元では、家の敷地内に植えてあるお茶の木の葉を、好きな加減に自分で焙じ(ほうじ)、それを木綿の袋(茶袋という)に入れ、研いだ米からお粥に炊くそう。さらさらとした薄茶色のお粥でした。
「私ら、日に三度でもこの粥がいい」とおばあちゃん。暑さ寒さのきつい内陸の地方で、夏も冬も食べやすいのがわかります。
申し訳ないですが、我が家では冷えた残りご飯で作ります。鍋にほうじ茶を沸かし、冷やご飯を入れ、さらさらするまで煮るだけ。
朝やお昼ごはんに手軽で、おなかに重たくなくて助かります。
意外なことに、ほうじ茶を自分で作るのにも、はまりました。専用の土鍋はないので、お粥を作るアルミ鍋で、先に緑茶を弱火で煎るだけですが。そこに水を沸かし、茶葉をこします。家中にお茶屋さんのいい香りが漂います。キッチンの不良在庫となっていた、賞味期限切れの煎茶も順調に消費できるのでした。
奈良のおばあさんが、茶の葉の焙じ加減を「売ってるほうじ茶までいかないで、ちょっとまだ青いくらい」のようなことを言っていた記憶があり、その微妙なところを狙えるのも、手作りの面白いところ。たしかに茶粥には、緑茶感の残る浅い焙じ加減の方が、私も美味しいと思うのですが。ぜひ、お試しください。
おかずの残りや、漬物など一品添えると、いい感じです。目下、我が家の一番人気は、夏野菜の味噌炒めです。ミニトマト、ししとう、さやいんげん、ナス、ズッキーニなど何でもあるものを。
炒めて、味噌をくるくるっと混ぜて、火をとめます。切った青じそ、ちぎったオレガノやバジルなど載せて。味噌がちょっとしょっぱくて、茶粥によく合います。