竹ぼうき
掲載日:2021.05.10
家の敷地には、ネマガリタケが茂ったままの一角があります。みっともないから刈りなさい、という人もいれば、タケノコうらやましい、という人もいます。が、残念ながらそれほどは出ないです(^^)
先日のぞいてみると、タケノコはまだでしたが、枯れた笹竹が目についたので、取り除きました。
長さがばらばらですが、何とか畑の支柱に使えるかしら。細い竹の先は、枝分かれしています。枯れて落ちた笹の葉の痕です。束ねて持っていると何だかほうきのよう。思いついて、竹ぼうきを作ってみました。
広がった先を揃えて、ビニールの荷造りテープで縛っただけです。竹の軸ごとまとめて縛ったので、柄は市販の本物の竹箒くらいの太さに。曲がっているところが残念ですが、そういう竹なので仕方ないかと。無理やり、テープで巻き上げます。使ってみると、内部に微妙なねじ曲がりが多数発生して、掃きづらいですが笑えます(!^^)
先だけ集めて、片手で持って玄関の前を掃いたりできそうな、小さな竹ぼうきもできました。枝がばらばらに向いて不細工ですが、ちょっと可愛い。小枝が折れやすく、掃除なのか、散らかしているのかわかりません(!^^)
以前、TVで東北地方の屋敷林「いぐね」を見たことがあります。うっそうとした屋敷林は、まるで森。防風の目的だけでなく、家の建築に使う木、実が食料になる木などが植えられ、ゆきとどいて手入れされています。そして、その家では、春の仕事はまず、その年のほうきを作ることなのでした。新しいほうきで、敷地内の森の小道を掃除する映像は素敵でした。
竹がある地方でも今では、さすがに自分で竹ぼうきを作る人は多くはないでしょうが、作り方はまだ生きていて、しかもネットで作り方の動画をいくつも見ることができます。
伝統的なものではありますが、繊細な工芸ではなく暮らしの技なので、その動画はとても親近感があります。
竹ぼうきの構造はよくできています。小枝は全部一気に縛るのではなく、柄のまわりに長さを変えて、中心部は短いもの、外側は長く数回重ね、そのたびに針金で締めます。
針金をきっちりきかせるには、柄と枝を横にして針金をかけ、足で踏んでたわませながら、針金を上に持ち上げるようにねじって締めます。竹のしなりや締り具合が伝わってくるようで、やってみたくなります。
いつも見ている竹ぼうきですが、作り方は考えたことがありませんでした。残念ながら曲がった竹しかない北海道ですが、竹ぼうきの作り方動画は、おすすめです。