知らなかった危険なヤツ 3
掲載日:2021.06.25
トイレで座っていた時、3ミリくらいの茶色いゴミが腿の内側についていたので払いました。が、落ちないのでつまみ取ろうとすると。何と、しっかり食いついていて取れません。え、何?よく見ると、丸い形で周囲に小さな足が出ているような。虫っぽい!マダニ?
数年前、近所の人が耳の上縁をそれに咬まれ、ひとしきり話題になったのを思い出しました。虫刺され以上の重大な症状になることがあるということでした。
明るい場所で確認しようとしますが、体が固いので目を近づけられず。携帯カメラで撮影したものを拡大して、ネットで調べると間違いありません。マダニです。
確か、自分で取ると吸血中の頭が残ってよろしくないという記憶が。よく見えないまま、むしり取らないでよかったです。気持ち良くはないですが、ダニをつけたまま皮膚科医院へ。
一目見るなり先生は「マダニです」。そして写真を2枚見せてくれました。こっちですね、と丸くて茶色い方を私が指さすと先生は「どちらもマダニです」。もう一枚の大きくてぼこぼこした形のは恐ろしいことに、吸血後のぱんぱんになった姿だそう。気分が悪くなりましたが、つまり私は刺されて間がなく、感染や炎症のリスクはとても低い、ということなのでした。
マダニはピンセットで取り除かれました。刺さっている口をずぼっと一気ではなく、慎重に何回か回しながら抜かれているのが、皮膚に感じられました。途中でちぎれないためでしょうか。
取り除かれたマダニは、お皿の上で急に活発に動き始めます。やっとよく見えて面白いので釘付けになる私。なぜか先生と看護師さんも。我に返った先生が「それ逃げるから」と看護師さんに指示。つぶすのか、標本にするのか、飼うのかしら?
刺した痕に消毒薬を塗って、絆創膏を貼って治療終了。
ダニが媒介する病気はいくつかあるが、今後1ヶ月くらい、刺痕を囲むように大きな赤い輪ができたり(ライム病かも)、高熱や、意識障害などが起きたら(ダニ媒介脳炎などかも)受診するように、とのことでした。可能性は限りなく低いですけど、と。
翌日受ける予定の新型コロナの2回目のワクチン接種も問題ない、受けて下さいとのことでひと安心です。
でも万が一、現コロナ下で高熱がでたら紛らわしいし、医療の負担にはなるわけですから、とりあえずマダニにも気をつけようと思いました。
マダニは住宅の中にいる小さなダニとは別の生物です。野山の草むらや樹木の枝葉などにいて、通りかかる動物に付着したり、樹木の上から落ちて取り付き(耳の上など?)、吸血します。人間だけでなく、犬や猫などのペットや、もちろん野生動物にも付きます。
人間としては、草木の茂る野外では公園や庭でも、無駄に皮膚を露出せず、もぐりこまれる隙間を作らないガードが大切なようです。