ぬか漬けの場所
掲載日:2022.01.10
数年前から、野菜のぬか漬けを始めました。と、いうほどのものでもなく、小型深めの密閉容器ひとつです。
きっかけは、昔住んでいた近所の寿司屋製のぬか床。まちなかの道産食材ショップで売られているのを見つけ、懐かしくて買ってしまいました。
ぬか漬は何度もかきまぜたり、色々なものを混ぜ込んだり、面倒そう。おそるおそる始めましたが、漬け込むぬか床は出来ているので、野菜に塩をつけて入れるだけ。意外に簡単でした(!^^)
冷蔵庫の野菜が多過ぎる時や、料理で野菜の切れ端が出た時などそこに漬けておくと、鮮度のいいうちに処理できるし、一品増えるし、冷蔵庫も片付きます。フードロスも減らせます。
容赦なく実り続ける家庭菜園との連携も魅力的でした。ミニトマトのへたを取ったところに、ちょっと塩をつけて浅漬けにすると、いいおつまみ。どっさり山盛りにします。
ぬか床を置く場所の適温は20~25℃だそうです。ほぼ人間の生活の場と同じ。つまり安定して室温を保てる家なら、家中どこに置いても大丈夫といえます。
ちなみに我が家は、最初は冷蔵庫に入れていましたが庫内が狭いので、キッチンの棚に置くようになりました。室内に取り出してからの方が俄然、快調です。冷蔵庫は温度が低すぎたのですね。棚への出し入れのために、ひとまわり大きなダンボール箱に入れていますが、それも温度の微調整に役にたっているのかも。
長く放置してしまったこともありました。そっと容器を開けると、ぬか床の表面はほんのり白っぽく。これは「産膜酵母菌」というもので、なんとうまく熟成している証拠なのだそう。白い部分は捨てずに混ぜ込むと味わいが増す、というので、おそるおそる混ぜました。今時の小さなぬか床の場合、混ぜすぎはかえってよくないのだとか。放置の程度は今ひとつ自信がありませんが。
ぬか漬けの効能は食生活にとどまらず、大人なグルメトークの話題として意外に有効です。おばあちゃんだけでなく、世代や性別を超えて、有益な情報交換と深い会話ができます。どこに置いてるの?臭くない?何が美味しい?どれが悪いカビか?夏はどうしてるの?ぬか漬けあるある話の後、なんだか昔からその人と親しかったような気分になるのがおかしいです。
温度環境の安定した家に住んでいる方は、野菜のぬか漬け成功率はかなり高いはずです。気になったらぜひお試しください。